「国・都・市の若者支援の現状と課題、そして役割とは何か」学習会1

5月26日多摩北エリア 若者支援チーム主催、
「国・都・市の若者支援の現状と課題、そして役割とは何か」の学習会が行われました。

国と都と市の現状と課題、そして市議として議会での質問をするためにNPO法人育て上げネットの井村さんからお話を聞きました。また、都立高校で保育士として働いている田中さんからのお話、東京都の動きを山内都議から聞きました。

[子ども若者を支える二つの法律]

子ども若者を支える法律が日本には二つしかありません。
ひとつは子ども若者育成支援推進法、もう一つは青少年の雇用の促進等に関する法律です。

子ども若者育成支援法の趣旨、目的は社会生活を円滑に営む上での困難を有する子ども若者を支援するネットワーク整備です。社会生活を営む上で困難を有する子どもがいるのだとこの法律できちんと認定されましたが、ネットワーク整備は努力義務にとどまる所は課題です。都内全域でも協議会はほとんど立ちあがっていません。ネットワークが整備される必要があります。子ども若者の自立を、地域でサポートしていくためにも、新しい文化を地域で作っていくことが必要です。

それぞれの所が、それぞれで頑張っているのですが、みんなある一定期間までになってしまいます。そこまでで支援が切られ、その後のフォローが何もないという事で、問題を抱える子が学校を卒業してしまったら放置状態になることが多くあります。

しかしネットワークを作っていくことでだんだんつながりが増え、地域でその子を支える仕組み、まちのひとり一人が子どもの未来を考える事で困難を支える仕組みが出来ていくと考えられます。昨今貧困の問題がありますが、生活困窮者自立支援法ではどこまで支援が出来るのか、どれだけの人がその後のことを考えてあげられるのでしょうか。地域で一緒に考え、カバーをしていくことで一人ひとりの負担が軽くなってゆきます。推進法を根拠としてどの地域でもこのような事が行われていくことが望まれます。

続いて若者雇用促進法は去年10月にできたばかりの法律です。順次施工されていっていますが、その法律には企業努力義務化、自立支援のための施設の整備等必要な措置を講ずるという文言が入ったことは大きいことです。

こども若者育成支援推進法と青少年の雇用の促進等に関する法律については、最初は努力義務でそののちそれが義務化になっていくという事があるため、希望的観測を含めていずれ義務化になっていくであろうと考えます。

[若者サポステの役割の変化]

地域若者サポートステーションは全国160か所、都内9か所設置されています。若者無業者支援をおこなっています。そして若者サポステはNPOが受託運営し、単年度での事業ではありますが、この法律によって法律に基づく施設となりました。しかし単年度であることは変わらないため一年ごとの仕様書変更が大変だそうです。

 

学校から離れると途端にカバーがなくなります。そこをフォローしていくのがサポステの役割でした。今までは15歳から39歳なら誰でもどんな人でも相談を受けることが出来たのですが、去年から「6カ月支援で週20時間働ける人のみ」という国仕様書にりました。学校に在籍している人、主婦、一カ月でも働いてれば支援が受けられなくなりました。かなり支援を受けられるひとが狭まってしまったことは問題です。

育て上げネットでは自治体でお金を出さず0円委託し、枠組みづくりを行うべきではと、話が出ているそうです。むしろ行政と一緒にお金を集める仕組みができないか考えているそうです。どうやったら自治体が若者支援をしやすい状況になるのか0円委託も含めて考えています。小学校単位のおせっかいな大人たちを集めて若者支援ができる仕組みにしたいと考えています。