名古屋市 ごみ減量施策について

建設環境委員会での行政視察が10月16~18日で行われました。
今回はごみ減量施策について三市を回りました。
最初の視察は名古屋市です。
名古屋市では1992年の11月に、「ごみ非常事態」が宣言されました。ごみの処理量が右肩上がりに増え続けた結果処分場が限界まで達し、あと二年で埋め立て地がなくなってしまうところまで来ていたそうです。また、焼却処理の操業延長が議会で拒否され、藤前干潟の埋め立て地計画は環境を守るために断念と、八方ふさがりの状況になっていました。そして「ごみ非常事態」の宣言。ここから名古屋市は埋め立てを続けていくのではなくごみ減量の努力をすると宣言をしました。2年間で20%、20万トンのごみ減量目標を定め、そのためには市民、事業者、行政の協働の取り組みが必要であると考え、連携を取りながら進めていくことになりました。

家庭には家庭ごみ指定袋制の導入。空き瓶、空き缶収集の拡大、コンテナボックスによるごみ収集の廃止、市民自主回収(集団回収、リサイクルステーション)への助成強化及び学区回収方式を開始。そして徹底的な分別を行いました。事業系には事業系古紙、空き瓶、缶の搬入禁止、産業廃棄物の受け入れ全面禁止、事業系ごみ指定袋制導入。事業系ごみ全量有料化実施に伴うごみ処理の手数料の改正、事業系ペットボトル発泡スチロールの搬入禁止などを二年間で行いました。また、容器包装リサイクル法にもとづくプラスチック製容器包装、紙製容器包装、ペットボトルの収集を開始しました。

新資源回収に関する市民への広報啓発は地域説明会だけで2,300回!約21万人の市民が参加したそうです。朝昼晩、土日もすべて説明会に費やした努力は素晴らしい!

広報の啓発はもちろんパンフレット、ポスター、新聞広告テレビ、ラジオCMなどありとあらゆる方法を行いました。最初は大混乱が起き、二か月で10万件もの苦情が発生!市民は戸惑っていましたが、そこから環境建設委員という地域役員7000人がごみ収集所に毎朝たち、分別の指南役となり、市民の混乱は収まっていきました。

そのほかにも様々なごみ減量施策を行い、「ごみ非常事態宣言」から現在までごみ処理量40%減、資源分別量は約二倍、埋め立て処分量は約80%減。市民一人当たりのごみ量も平成10年では年間約85袋、461キロだったものが平成28年では年間約107袋、267キロまで減りました。ごみ処理にかかる経費も270億円(平成10年)から229億円(平成28年)と減額。当初あと二年でいっぱいとなるといわれた処分場はあと2~30年使えると見込まれ、藤前干潟はラムサール条約に登録されました。「自治体環境グランプリ」も受賞し、見事に危機をチャンスに変えた結果となったのです!

名古屋市では平成28年3月に第5次一般廃棄物処理基本計画を定め三年間で三万トンのごみ削減を目標としています。そのために今まで手を付けなかったワンルームマンションの住民や学生、外国人など市政の情報が伝わりにくい人たちへ対象を絞り、集中的な広報啓発、食品ロスへの対応、若年層への発信、環境学習で子どものころからの啓発を目指しています。
市の職員の役目は場づくり、きっかけづくりであると話す職員さん。市民の動きは中部リサイクル運動市民の会など三団体が活動しており、そういった団体や市民、そして事業者が直接話し合いのできる場をつくることを行ったそう。あくまでも市民と事業者が主導で行っており、市民団体はもちろん保健委員、PTA婦人会など様々な人たちがかかわって今の動きができています。

これからの名古屋市は、市民、事業者との協働により、「環境首都なごや」を目指しています。

前の記事

給食センター見学