昭島市北口周辺のまちづくりについて
昭島市北口の開発が進められようとしています。ゴルフ場等含める約20万坪の土地について物流施設の開発、運営をするグループに権利を移転したそうです。
具体的な開発計画はまだ示されていないながらも、ゴルフ場が閉鎖されることやそこに何が建設されるかなど、地域の方たちは議員よりも多くの情報を持っているなと日々実感しています。現在市が情報を出していることしかこのHPで伝えられませんが、ぜひ、何か情報がありましたら生活者ネットワークまでご連絡いただければと思います。
今年の三月に昭島市は都市計画マスタープランを策定しました。この都市計画マスタープランは市民、企業、行政が一体となって取り組むまちづくりの基本の方針となるものですが、策定時と時を同じくして出されたこの情報について、策定されたマスタープランについては何の記述もないため、どの様に市がこの開発をとらえ、どの様に今後進められていくのか、丁寧な住民説明など、市が市民側に立った交渉をどこまでしてくれるのか、確認をしたいとのことから、今回の六月議会の林議員の質問につなげました。(篠原は副議長の為質問ができないとのこと)
質問前に行われた都市計画審議会で市は「緑の拠点であることは変わらない、マスタープランに合わせた事業をしてもらう」と答えています。
また、売主に対しては「前の権利者と交わした協定書や覚書などを買主に伝え市のまちづくりの理念を理解するよう依頼をした。市のマスタープランをを踏まえて北口の開発を行うとの話しであった」とのことでした。
昭島市都市計画マスタープランには法的拘束力がありません。「お願いする」形になってしまうため実行されるのか非常に疑問があります。ほかの自治体ではこういった大規模開発に対して法的拘束力を持って対応する「まちづくり条例」などが設置されて、事業者に縛りをかけていますが昭島市にはそういったものはありません。
つつじが丘北とゴルフ場の道は、土日には今現在でもかなりの渋滞が起こっており、物流拠点ができることでさらに交通渋滞が懸念されること、災害時の防災拠点としての役割も担う重要なエリアであること、「水と緑のまち」とうたっている昭島市の緑率の多くを担っているゴルフ場が開発されるということで、大幅な緑率の減少が予測され、生活環境がどのように変わっていくのか近隣住民としても不安な思いで状況を注視しています。
6月の議会質問では、市は現時点では詳細はわかっていないとのスタンスでありながら、交通渋滞の懸念や緑の保全については都市計画マスタープランに基づいて考えているようでした。しかし問題は、民間事業者の開発なので、市が積極的に関わりづらい状況がある中で、どの様に民間事業者に対してある程度の拘束力を持ちながら建設計画を進めていけるか、昭島市民への理解を得るためにどのように進めていくのか、というとことが重要になっていくと思います。そこには徹底的な情報公開が必要です。昭島市が市民の側にたって、強い姿勢で交渉に臨んでもらいたい、市としてどうしていきたいのか、民間事業者へきちんと伝えていかねばならないと感じています。また、市民が声を上げていくことも必要です。現時点では市民にはきちんとした情報公開はされていません。土地の所有者が変わったこと、そこにある計画などを市はきちんと情報公開をし、広く市民に伝えるべきです。今後どのようになるのか見当もつきませんが、動向を注視し、続報があればHPで伝えていきたいと思っています。
以下は今回の6月議会で質問した内容です。
都市計画マスタープランとの整合性を確実に担保するための事業者への対応は。
本市には、都市計画マスタープランのみならず、総合基本計画をはじめとして、市民参画を得て策定した各種計画がある。開発事業者に対しては、これらの計画等を踏まえた開発計画の検討を求めていく。
今後、市民へ情報開示し、その声を聴取するか。
市民の皆様への開発に関する情報開示及び意見聴取については、昭島市宅地開発等指導要綱では、要綱に基づく事業計画の同意・協議申請を行う前に、近隣への計画の周知・説明及び必要に応じた説明会の開催等を求めており、事業者において、誠意をもって対応すべき事項であると捉えている。
市民がまちづくりに関わるためのまちづくり条例制定について考えは。
まちづくり条例に規定されている内容は、開発許可の基準の他、都市計画手続きや市民参画によるまちづくりに関する規定等、自治体により多様であある。なお、本市は、まちづくり条例は制定していないが、大規模開発事業については、独自の条例により設置している都市開発対策審議会においてご審議をいただく。
こうした既にある仕組み等を踏まえ、条例制定の必要性又はその内容について、引き続き検討する。
事業者に対して市の各種計画を変えずに整備を進めてもらうために市が取れる具体策は、また、事業者からの事前相談はあったか。
事業者側から市長へ担当者のあいさつ程度はあったが、それ以外の具体的な内容はない。
今後はこれだけ大規模な開発になると通常の開発と進め方が異なるまずは市の方針を理解してもらう必要があるので管理職レベルで市の考えを説明する。
そもそも該当地区に地区計画がないのはなぜか。
地区計画は地区の方針のもと一定の建築物に制限をかけるもので所有者の理解、協力がないとできない。かつての所有者は制限をかけたくないとの考えがあったので今の状況になっている。
新事業者については地区計画交渉の余地はあるのか。
挨拶の場で都市計画マスタープランの位置づけ、緑の拠点ということは説明している。同じ緑の拠点の立川基地跡地昭島地区計画もそうなっていて、緑化率を都条例よりプラスして設けるような形を提言している。その事例を出しながら地区計画が必要となる話はしている。
地区計画を定めるための交渉が進んでいくとして該当エリア全体が対象となるのか。
具体的なところは出ていないが地区計画は一体としてみるのでそういう視点で土地所有者と話をしていきたい。
市としての説明会は行うのか。
地区計画を定める際は今までもかならず市民に対しての説明は行っている。
事業者からの市民説明、情報開示、そのタイミングは開発計画素案の段階で市民の意見聴取ができる段階であること、市民の意見をしっかりと聞いていくことを事業者に伝えてほしいが市はどう考えるか。
市も同じ考えである。
周辺道路について市の考えは。
市としても交通渋滞、事故などの交通対策は危惧している。大規模なので影響が広範囲にわたる。昭島市だけの力では足りないので警視庁の理科らを借りていきたい。
緑地の保全については。
都市計画マスタープランにおいて、この部分は緑の拠点である。緑の拠点にふさわしい開発をしてもらう必要がある。
協定の交渉予定は。
かつての土地所有者とは長年にわたる開発で総合的なものや個別的なものを結んでいる。その中で代官山の緑地についても結んでいる。その内容を新しい所有者も引き継ぐと聞いている。そのうえで市と土地所有者が締結を結んでいくこととなる。
切り売りされる可能性はないのか。まちづくりガイドラインについての策定は。
立川基地跡地のガイドラインは複数の事業者が関わるために作られた。この開発については現時点では一社と聞いている。一社であれば市と協定など結んでいけばいいので現時点ではガイドラインは考えていない。